形を超えて

形を超えて:デジタルデザインを考える
連続講義、2025年秋 · 日本大学生産工学部(日本語)、日本女子大学(英語)

「形を超えて」は、建築を「もの」ではなく「プロセス」として捉える連続講義である。ひとつのシンプルな前提から出発する。デジタルとは、アナログの対極でもなければ、形態の語彙でもない。それは思考の様式である。数え、分け、反復することで世界を合理化するデジタルな思考は、コンピュータが存在するはるか以前から、建築のあり方を方向づけてきた。今日コンピュータの力がもたらすのは、新しいスタイルではなく、この方法を十分な深さで実践するための速度である。

講義は歴史から方法へと進む。「生きているコード」は、ゴシックにおける力の束ね方やバッハのフーガから、ダーシー・トムソンの成長の幾何学に至るまで、ルールに基づくものづくりの系譜をたどる。「異種反復」は、変化が真の差異を生むのはどのようなときか、単にグリッドを飾るにすぎないのはどのようなときかを問う。「軽さ、効率、最適化」は、最小限の手段を求めるエンジニアリングの探求を、それ自体ひとつの美学として読み解く。「最大無知の原理」は、ベルトランのパラドックスからジェインズ、コンウェイへとたどり、設計は前提を捨てることから始まると論じる。「(不)連続」は、完璧なモデルと建てられた現実とのあいだの隔たりを検証する。「形から形成へ」は、この弧を閉じる。建築家が定めるのは、あらかじめ構想された形ではなく、形が生まれ出る関係性である。

東京での二十年にわたる実践に根ざし、本講義は建築を数学、生物学、哲学、音楽、映画と並べて考察する。建物がどのように生まれるのかに関心をもつ、すべての人に向けた講義である。

 

year

2025

Place

Tokyo

Language

Japanese, English
形を超えて
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