CnP Project

北海道蘭越町, 2018—2020

「未来の農村主義」

北海道蘭越町では、人口動態と人々の意識がともに変化している。世界規模のニセコスキー場の近隣にありながらも、蘭越は農業の伝統と豊かな自然に育まれた、ずっと控えめな地域だ。しかし、都市のプロフェッショナルが場所、自然、そして目的に深い繋がりを求めるなか、地方での生活が再び意味を持ち始めている。
本プロジェクトは、没入的で、生態学的に優れ、経済的にも自立可能な、未来志向の地方開発モデルを提案する。

3つの異なる敷地がプロジェクトの基盤をなしている。
ザ・フォレスト — 4 km²以上の混在林と開拓地からなる広大な敷地で、超低密度で自己完結型の農園に分割される。
ロウアービレッジ および アッパービレッジ — それぞれ42ヘクタールと15ヘクタールで、地形を最大限に活かし、最小限に手を加えることでより高密度な構成を可能にする。
画一的なマスタープランではなく、敷地固有の戦略に基づき、段階的かつ適応的な開発を進める。既存のインフラである林道や農道を取り入れることで、リスクを低減し、柔軟性を保ち、建築が土地に逆らうのではなく、土地から生まれることを保証する。

最小限の介入

建設的な介入は最小限にとどめられている。コンパクトな建築物は、最適な光、風、眺望を考慮して配置される。小道や水系、テラスは既存の等高線に沿って作られる。温泉の余剰地熱エネルギーを利用することで、エネルギー消費を大幅に削減する。建築は、自然から切り離すのではなく、土壌、気候、コミュニティとの関わりを促す。ランドスケープと建築は、ひとつの生命体となる。

地方の価値を再考する

本プロジェクトは、生態学的感受性と空間の質、そしてスケーラブルな枠組みを調和させることで、単なる住居以上のものを創造する。それは、連続性、好奇心、そして思いやりを基盤としたライフスタイルを育む。自然への回帰は、もはや受動的なノスタルジーではなく、能動的な関与へと進化した。

 

北海道蘭越町, 2018—2020

Type

複合施設, マスタープラン, ランドスケープ, インフラ

Status

調査企画

Team

フロリアン ブッシュ, 宮崎佐知子, 重村茉代, ルカ マルッリ, ヨアキム ナイス

Size

開発圏 1 ("The Forest"): 4,179,000 m² (417.9 ha)

延床面積: 49,500 m² (農村別荘)

延床面積: 2,500 m² (共有施設)

開発圏 2 ("Lower Village"): 421,314 m² (42.1 ha)

延床面積: 46,000 m² (コンドミニアム)

延床面積: 8,000 m² (商業+共有施設)

開発圏 3 ("Upper Village"): 158,361 m² (15.8 ha)

延床面積: 30,000 m² (コンドミニアム)

延床面積: 6,000 m² (商業+共有施設)

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