BL プロジェクト

マレーシア, ジョホールバル, 2012

マレーシア南部の大規模住宅デベロップメントのデザインは、よくある孤高の高層ビルからのラジカルな離脱である。床面積10万平方メートル超、500戸の高密度低層のラグジュリーレジデンス設計の依頼を受け、FBAでは、熱帯における真のラグジュリーは根本的に単純である必要なないと提案。大自然という贅沢を日常生活に取り込むデザインを目指した。

このプロジェクトでは、空調の効いた人工的内部環境により、自然を背景として遠くに追いやるのではなく、周辺環境を住環境の一部に取り入れることにした。自然そのものと同様、建物もそれを内包する自然環境と共に進化する。

熱帯気候における建物の設計では、オープンエアの環境を維持すると同時に日陰の確保が必須条件である。この土地独特の昔ながらの建築様式が自然と共にこの課題をいとも簡単にクリアしてきたことは誰の目にも明らかだ。

FBAのデザインはあらゆるレベルで多孔性に焦点を当てている。この建物は、各層に5階が収まる3層構造になっており、その層が各々、敷地の境界線に向けて伸びている。これにより、斜方向への展望が開かれると同時に、十分な日陰が一日中確保されるため、建物の大部分において過度の冷房負荷が回避される。細かな部分では、ファサードに備えられた大小様々な開口部が、ビル全体の呼吸と日陰の確保を可能にしている。

この設計では、全てのユニットが二つ以上の側面に対面するような配置になっており、最大限の通風量と日照レベルが確保されている。

結果、屋内・屋外スペースの多様性が生まれる。人の手になる部分と手付かずの自然との境界線がぼやけ始めた環境において、住居コミュニティーは新しいライフスタイルを見つけ、定義し始める。熱帯が差し出す本当の意味での自然のラグジュアリーが、日常生活における存在意義を深めて行く。

(翻訳:山尾暢子)

 

マレーシア, ジョホールバル, 2012

Type

商業, 住宅, スポーツ

Status

調査企画

Team

フロリアン ブッシュ, 宮崎佐知子, 山脇ももよ, 須藤朋之, 宮本哲, 髙橋卓, ベルタ モラタ (研修生)

構造: ARUP (笹谷真通, 高松謙伍)

環境: ARUP (ポール スローマン, ヴィッキー チェン)

Size

延床面積: 102,790 m²

Structure

鉄筋コンクリート造, 鉄骨造
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